FEATURE

Vol.05
株式会社勝栄

大手自動車メーカー工場で


責任ある仕事を請け負う

株式会社勝栄は、御前崎市白羽の本社や袋井市、三重県桑名市の工場でパレットや梱包に関する事業を展開する一方、牧之原市内では大手自動車メーカーの工場でライン生産業務を長年請け負ってきました。草創期から同事業に関わってきた秋山工場長と、入社して1年目の新人社員梅崎さんが、事業拡大の歴史や仕事の魅力、今後の展望について語ります。

対談メンバー

秋山尚則 生産本部副部長 兼 相良事業部工場長(50歳、1996年12月入社)
梅崎海里 相良事業所 (21歳、2020年10月入社)

時間厳守で「治具」を運搬

―相良事業所に所属して、クライアント企業である大手自動車メーカーの工場で働く御社の従業員数はおよそ何人ですか?

秋山 工場勤務者は260人ほどです。日本人は3割ぐらいで、外国人スタッフの多い職場です。正社員は30代が多いですね。班長として活躍している女性もいます。コロナの影響で部品の調達が一部滞り、稼働が断続的に止まったり縮小したりしていますが、流行が収束すれば生産台数が安定、業務が再び増加すると考えています。

―梅崎さんは入社後、どんな仕事を担当されてきましたか?

梅崎 最初の1年間は、ホイールの塗装部分を磨く「ホイ黒」と呼ばれる仕事を担当していました。インパクトを使ってホイールのボルトを締め付ける際、ボルトの接着面の塗装が厚すぎると完全に閉まらないんです。それをきちんと磨いて、しっかりはめるために研磨するのが「ホイ黒」という作業です。

―現在担当しているのは別の業務ですか?

梅崎 最近になって「治具(じぐ)」の運搬担当になりました。「治具」というのは、部品や工具の作業位置を指示・誘導するために用いる器具の総称です。今の仕事では常に時間を意識した行動を心掛けています。自分のところで時間のずれが生じると、工場全体の流れが止まってしまうので、緊張感をもって、遅れが生じないよう作業を進めています。

―梅崎さんの1日のスケジュールを教えてください。

梅崎 勤務形態には、早番と遅番があります。早番の始業開始時刻は朝の6時半です。昼休憩は10時50分からです。そこから夕方の15時20分まで働きます。遅番の日は17時に出勤します。食事休憩は21時15分からです。勤務終了時刻は翌日の午前2時です。この早番と遅番を1週間交代で繰り返します。

―入社当初、生活のリズムに慣れるのは大変だったのでは?

梅崎 はい。最初は大変でした。でも、先輩から「切り替え日の前日は、この時間にご飯を食べたらいい」など、役立つアドバイスをもらって、生活リズムを工夫したので、だんだん慣れることができました。

秋山 私も慣れるのに苦労した気がします。

立ち上げ時の10倍にスタッフ数が拡大

―秋山さんが入社した頃は、どういう時代だったんでしょうか?

秋山 1990年代半ばにクライアント企業が新型エンジンを開発したタイミングで、そのラインの仕事の一部を勝栄が新たに請け負うことになりました。その頃は従業員数も少なくて20人程度でした。

―今や10倍の規模になったんですね。業務拡大のきっかけは何だったんでしょうか。

秋山 2010年代半ばに車体工場が立ち上がった時期に、勝栄の従業員数も一気に増えました。ブラジルのサンパウロまで、人材集めに急きょ私が海外出張したこともあるんですよ。斡旋会社の担当者と直接交渉して、期日に間に合うようにスタッフとなるブラジル人を何人も紹介してもらいました。

―新規事業の立ち上げは、何もないゼロからの出発なので大変ですね。

秋山 人材を募って新たなマニュアルを作成し、教育して稼働までこぎつけなくてはならないので大変です。ただし無事立ち上がった時の充実感はひとしおです。従業員のチャレンジを応援する空気が、うちの会社にあることも大きい。私自身現場に入りながら、営業活動も行っていくうえで、会社の空気に何度も背中を押されました。

責任ある仕事にやりがい

―梅崎さんはどんな志望動機で入社されたんでしょうか?

梅崎 クルマが好きだったことと、「責任ある仕事を任せてもらえるのではないか」と考えて応募しました。

―就職面接では秋山さんが面接官だったとうかがいました。秋山さんからみて梅崎さんはどんな印象でした?

秋山 梅崎くんは、ちょうど自分の息子と同じ年齢なんです。「しっかりしているな」というのが第一印象でした。質問にもはきはき答えて、笑顔もあって、好印象でしたね。入社面接のとき、自家用車(スズキ・エスクード)を持っていて、それも採用の決め手のひとつだったんですよね。送迎バスに乗る必要もないし。

梅崎 親の影響で、自分もクルマが好きになりました。ドライブが趣味で、御前崎の海岸線沿いを友人とよく運転しています。

―職場の仲間とはどういうコミュニケーションを取っていますか?

梅崎 なにより挨拶は大切です。あと自分の意思をはっきり伝えるようにしています。外国人の従業員と話していて、うまく通じない場合は、身振り手振りでお互い補いあっています。

―どんな時に仕事のやりがいを感じますか?

梅崎 頼られることが最近増えてきました。そうするともっと頑張ろうとやる気が出ますね。

―10年後、梅崎さんはどんな仕事をしていたいですか? 中長期的な目標があれば教えてください。

梅崎 他の仕事も覚えて、班長、組長といった責任を伴うポジションにつき、リーダーとして責任ある仕事を任せてもらえるようになりたいです。

秋山 リーダーは、現場全体を把握しなければいけないので、全部の工程を覚える必要があります。私自身は、昔だったらもっと口を出していたところですが、最近は任せるようにしています。部下に自信をつけてもらうようにフォローするように気をつけて、自主性を重んじています。頑張ってほしいです。

―秋山工場長は梅崎さんに対して「頑張ってほしい」「期待している」と繰り返しおっしゃいますね。

秋山 こういう機会がないときちんと話す時間もなかなかとれません。工場では、作業に集中しているから、挨拶程度しかできない。ちょうどいいタイミングだから、ハッパをかけようと思ったんです(笑)

梅崎 期待に応えられるよう頑張ります(笑)

―ありがとうございました。

企業からのメッセージ

必要な人材は、責任感があって前向きかつ柔軟な人です。新しく入社してもらう人には、やはりリーダーか班長になってもらって、ラインの統括管理をしてもらいたいです。クライアントからの注文にも臨機応変に対応できないと務まらない。会社としても新しい事業展開を計画しているので、積極的な方を募集しています。
相良事業部工場長
秋山尚則

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