FEATURE

Vol.02
株式会社エノテック

エノテック式仕事の心得とは?


副社長と若手技術者の高専先輩・後輩対談

チップソーの研磨機器メーカーとして国内シェア8割を誇る株式会社エノテック。同社設計課に所属する大石さんは、牧之原市出身で、同社榎田哲也副社長と同じ、沼津工業高等専門学校の卒業生です。上司と部下であり、先輩後輩の間柄でもある2人が語り合う、若手技術者の仕事に対するエノテック式心得とは? 

対談メンバー

【先輩】榎田哲也副社長

39歳、牧之原市出身。中学卒業後、地元を離れ生活をしていた。前職の都合で静岡県西部で働くこととなり、地元に帰ってくる機会が増え改めて地元の良さに気付く。2009年前職を退社し、家業である(株)エノテックに就職。

【後輩】大石康童さん

32歳、入社2年目、設計開発部設計課所属。牧之原市出身。2019年に県東部のメーカーからUターン就職し、自社製品の電気系統の設計や修理修復を担当している。

透明度の高い組織で専門知識を能動的に活かす

榎田副社長(以下、榎)大石は何がきっかけで、うちに入社したんだっけ?

大石さん(以下、大)エノテックに入る前は、県東部の規模の大きい企業で働いていました。転職を考えるにあたって再び大手の会社に入ることも考えたんですが、技術に定評があって、小回りの利く会社のほうが、社内の風通しもよくて自分の意見を上に聞き入れてもらいやすいだろうと判断して、エノテックの面接を受けました。

榎 入社してみて、どうだった?

大 想像通りでした。入社できてよかったです。現場から会社全体が見えますし、透明度が高いというか、1人1人の顔が見えるのでリラックスして話ができます。住んでいる実家からも近くて、通勤時間も短いですし。高専に入学して以来ずっと地元を離れていたので、両親もUターンを喜んでくれました。

榎 大石は、第一印象が誠実そうだったし、面接での話しぶりからも、知識や経験がうかがえて、採用を決めたんだよ。

大 ありがとうございます。

社員の経験や知識が財産。明るく元気な人を募集中

―エノテックでは、電気分野の専門技術者の採用を新たに考えているとうかがいました。

榎 社員に電気工学の専門技術者が、ここ数年いませんでした。だから本当に専門的な電気関係の仕事は外部委託していたんです。でも、工作機器の電装化も進んでいるので、新しく採用しようということになって、入ってもらったのが彼(大石さん)です。うちとしてはもう一人か二人、さらに電気工学の専門家を採用して、チームをつくりたい。そうすれば内製でまかなえることもより増えます。明るく元気な人を募集しています。

大 そういう意味では、最初自分はあまり明るくなかったかもしれないですね。

榎 いま、明るいからいいんだよ(笑)

 

―せっかくの機会なので、大石さんから見た副社長のイメージを聞かせて下さい。

大 副社長なのに親身になって相談に乗ってくれる頼れる兄のような存在です。高専で電気工学を専攻ではなかったのに、全体像を正確に把握してらっしゃるので、具体的なことを話しても理解してもらえる。かつ論理的に説明してくれるので、自分自身の間違いを指摘されたときでも、素直に聞き入れることができます。

榎 チップソーの研磨機は、参考書がほとんどありません。社員の経験や知識が財産です。大石には、特に電気の分野で仕事を任せているけれど、さらに経験を積んで、周りから頼られるようになってほしい。アドバイスはピンポイントで必要最小限にとどめています。

どんなアプローチで課題を解決できるか、自分たちで探っていく仕事

―普段大石さんは、どのような仕事をされていますか。

大 今は電気系統の簡単な設計やクライアントのアフターフォローを担当しています。設計室に机をもらって、普段はそこで仕事をしています。具体的な業務は、仕様変更に伴うプログラムの修正や故障の対処方法の検討、はんだごてを使った簡単な基盤づくり、絶番になった部品の代替品の調達などです。工場では出荷前の製品を試運転して、最終調整したりもします。

 

―外回りには、どの程度の頻度で出ます?

大 多いときには週3日程度、1日に3~4件回ることもあります。うかがう先はチップソーの関連メーカーが多い県西部中心です。自分が担当しているクライアント企業に収めている自社製品に電気的なトラブルが疑われる場合や、プログラムの改造でお客様のご要望に答えられそうな場合、相談を受けます。機械が大きいので、クライアント様に出向いて状況を確認します。細かなカスタマイズを施した自社製品が多いので、事前にトラブルのパターンを自分で想定したり、先輩に過去のケースを教えていただいたりしています。

榎 その際、何か心掛けていることはある?

大 高専で習った事でもあるのですが、仕事は準備が8~9割だと思っています。自分が今まで一度も触れたことのない機械を修理することが多いので、機械の構造や動きについて、事前に頭に入れておかないといけない。止まったら一大事です。原因にしっかりたどり着くように入念にシミュレーションして、お客様のもとにうかがっています。そういう面では、この会社に入ってみて、勉強が必要な部分が浮き彫りになった感覚はあるので、そういうところをこれから詰めていけたらなと思っています。

榎 弊社のクライアントの多くはチップソーの製造メーカーで、弊社製品のほとんどがセミオーダーメイドです。他社が真似できない付加価値が高い商品である分、類似品が少ないので、自分たちで改善方法を探っていかなくてはならない。技術の活かし方に自由度が高い分、クリエイティビティというか、能動的な問題解決意欲を持つ技術者が、うちの会社に合っていると思います。

大 どんなアプローチで課題を解決できるか、考えることが好きな人は、きっと楽しく働けると思います。

海を眺めながら好きなビールを。地元でゆったり過ごす休日

― 副社長のお仕事はルーティーンではないですよね。

榎 国内だけでなく海外の取引先とのやりとりを担当しているので、予定が立たないことも多いです。朝、昼食用のお弁当をもって家を出たのに、韓国のお得意先から「すぐ来てくれ」って国際電話があって、昼過ぎには静岡空港の搭乗口にいるーなんてこともあります。妻から私の携帯電話に「今日は何時ごろに帰るの?」って連絡があるとするじゃないですか。「ごめん、いま韓国」って答えるしかなくて、「えっ?」って絶句されて。でも静岡空港ができてから、羽田や名古屋までわざわざ行かなくて済むので、アジアへの出張もずいぶん便利になりました。新型コロナの流行が収束したら、会社としても、再度アジアを中心とした海外展開を積極的に推し進めるつもりです。

 

―お二人は、休日はどんなことをしていますか? 

大 友達とテレビゲームを楽しんだり、コロナ前は静岡県内外をドライブしてテーマパークや美術館に行ったり。前職ではずっと寮生活でした。それに比べると今は実家暮らしで、自分の時間をたくさん持てるので、充実しています。

榎 家族で過ごす時間を大切にしていますが、理事長をしている榛南青年会議所の仕事で埋まる日も少なくありません。夜や休日も会議や行事に参加したり、メンバーと打ち合わせをしたりすることが多いですね。地元の若手経営者同士で地域経済の活性化に努めています。

大 以前、静波の海水浴場の海の家で5年間アルバイトをしていました。今でもその海の家のホームページ作成やオリジナルTシャツのデザインを手伝っています。夏には遊びに行って海を眺めながらビールを飲んでいます。

榎 ビール好きだっけ?

大 クラフトビールも好きで、出張先でお土産に買うことも多いです。伊豆市のベアードビールや三重県伊勢市の神都麥酒(シントビール)のファンです。

榎 なんだ、Uターン就職大成功じゃん(笑)

大 地元を満喫しています(笑)

企業からのメッセージ

株式会社エノテックでは、新型コロナの流行収束後を見据えた業務拡大に伴い、電気部門をはじめ技術系社員を募集しています。専門的知識のある経験者、とくに課題解決に向けて積極的に行動できる方を歓迎します。再来年度には、現工場の隣の敷地に新工場も建設予定です。
社長室長
増田浩

株式会社エノテックの
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