FEATURE

Vol.09
栗田産業株式会社

ワーク・ライフバランスや学び直し制度も充実


最先端のIoTを導入する挑戦し続ける鋳物会社

創業1890年の栗田産業は、産業用ロボットアームの金属部材を主力商品として製造している鋳物会社です。伝統あるものづくり技術と、最先端のシステム管理技術の融合に取り組む同社の屋台骨を支える4人の社員の方に、鋳物づくりの魅力を語ってもらいました。

座談会参加者

森下 篤史さん(IoT推進室 37歳)

加藤 将恭さん(製造部門 34歳)

若杉 文太さん(製造部門 25歳)

中西 花さん(営業部 23歳)

入社のきっかけ

森下 前職では名古屋でシステムエンジニアとして働いていました。それ以前には、工場勤務の経験もあって、フォークリフトの免許も持っていたので、地元にUターンする際、製造の仕事にもう一度就こうと思ったんです。システムエンジニアの仕事とは少し距離を置くつもりでした。そのとき栗田産業の求人が目に留まりました。本採用前は、現場の研修を受けながら パソコンの操作を手伝ってほしいということで、ときどき事務所に呼ばれていたのですが、3カ月後の本採用のときには、会社のシステムを管理する役割を任されました。単純なプログラミングではなく、会社の基幹システムを管理する仕事だったので、全くイヤではありませんでした。「社員の得意分野を活かせる場所を提供してくれる会社なんだな」と思いました。

加藤 私は地元出身で昔からプラモデルなどものづくりが好きでした。自衛隊員の経験もあり、体力には自信があったので、製造部門の配属を希望して入社しました。ゼロをイチにするものづくりの現場で働けている日々に、やりがいを感じています。

若杉 私は新潟県出身です。大学の柔道部の先輩に誘われて1年半前に思い切って転職しました。車一台で新潟から静岡に引っ越してきたんです。加藤さんと同じく製造部門の配属です。

中西 私は新卒で入社しました。就職活動中に、県内企業の合同企業説明会に参加したんです。その説明会で、栗田産業のブースにいらっしゃった副社長から、ものづくりの魅力について熱心に説明を受け、「何かを生み出す世界ってかっこいい!」と思って、就職を決めました。

担当している業務について

―加藤さんと若杉さんが製造、森下さんがシステム開発、中西さんは総務部ですが、具体的にどういった仕事を担当されていますか? 

加藤 私が製造部門で主に担当しているのは、型に塗装を施す「被(かぶ)せ」と、金属を溶かす「電気炉」の操業、溶けた金属を型に流しこむ「注湯(ちゅうとう)」、成型する「鋳込(いこ)み」の仕事です。それらの材料の管理や事前の段取りもしています。

―若杉さんの仕事は同じ部でも違いますか?

若杉 はい。今私は経験を積んでいるところで、注湯と被せ作業が主な仕事です。難しい型の鋳物を良品にできると、うれしいですね。

―森下さんの担当するシステム管理は、縁の下の力持ちのような仕事ですね。

森下 はい。普段の仕事は、IoT端末やWEBアプリなどのシステム開発、運用、保守業務、サーバー、チャットアプリ、勤怠システムの管理者、各PCの設定、トラブルシューティングなどです。またミスを予防し、安全面を向上させ、効率化するためにICカードを使って、リアルタイムで製造ラインのモノ・コトを可視化しようとしています。すでに製造工程の3割は導入済みです。

―中西さんは生産管理の仕事を担当していらっしゃるんですよね。

中西 はい。今任されている仕事は、営業担当の注文を聞いて、それを外注先を含む現場に発注することです。出荷準備や納期の確認・調整なども行っています。一番気を付けているのは、スケジュール通りに漏れが出ないように進行管理することです。つなぎ役として、営業と製造現場と密にコミュニケーションを取りながら、双方が納得できる回答を提示するように努めています。

鋳物づくりの魅力、栗田産業の魅力

―他の製造業にはない、鋳物づくりの魅力や特徴を教えてください。

加藤 溶けた金属を型に流し込んでつくる鋳物は、型さえあればどんな大きさ、どんな形のものでもできてしまいます。ロボットアームなど産業機械以外にも、タミヤ模型さんと提携して製造したミニ四駆の箸置きや折り鶴型の箸置き、スズでつくったタンブラーやぐい飲みなども商品化しています。私もいつか自分で設計したものを商品化してみたいと考えています。

森下 これらの商品は創業者の名前を冠した「重太郎」ブランドでオンライン販売もしています。

加藤 一方で、大量に溶かした高温の鉄など金属を型に流し込む作業現場は当然ながら、正確さとスピードが求められます。鉄の溶け始めは1,200度ぐらいで、だんだん温度が上がって1,500度以上に上昇します。溶けた鉄が少しでも飛び散ったら、簡単に作業服を溶かしてヤケドしてしまいます。金属の液体がはねない様に、電気炉などは、細心の注意を払って操作する必要があります。また、金属が冷えて固まってしまう前に作業をしなければいけないため、スピードも求められます。くわえて協力して作業するため、同僚との信頼関係も必須です。注湯のクレーン操作などは、二人一組で息を合わせて作業をしています。

―皆さんが感じる栗田産業の魅力を教えていただけないでしょうか。

森下 「これ、やりたいです」と提言する社員が、この会社はすごい好きなんです。スキルアップや「学び直し」のために研修を受けたいと申請すれば、外部のセミナーであっても受けさせてくれます。自分の得意な事、できることを活かして業務に取り組めるように、バックアップ体制が敷かれています。

加藤 提案して、断られる方が珍しい(笑)。チャレンジ精神を大事にしていて、前向きに取り組む姿勢を評価する会社です。

若杉 周りの同僚の温かさも感じます。福利厚生面では、残業時間が少なく、ワーク・ライフ・バランスを両立できる点がすばらしいと思います。私は今、全日本柔道選手権の100キロ超級で優勝することを目標に、休みの日はトレーニングに励んでいます。

中西 世の中に必要不可欠なものを造っているところです。「この会社の工場のロボット、うちで作っているんだよ」ってよく周りに自慢しています。

将来の目標、休日の過ごし方

―将来の目標はなんですか?

森下 社内のOA作業をより効率的かつ手軽なものに改良していきたいです。先ほど説明したように、生産ラインのIoT化を現在進めています。ゆくゆくはペーパーレス化を実現し、データ分析をしながら、会社の生産性アップにさらに貢献したいです。

加藤 繰り返しになりますが、自分の設計した商品を市場に出せるようになりたいですね。

中西 生産管理の仕事を一人でできるようになり、営業として、働く事になったときは、お客様のニーズにこたえられるようになりたいです。

若杉 プライベートの目標は、全日本選手権の優勝ですが、仕事面では、どの工程の作業も任せてもらえる職人になる事が今の目標です。

―休日の過ごし方を教えてください。

若杉 全日本柔道選手権に向けて、体をつくりながら、近隣の学校の柔道部に出稽古に出かけています。ドライブしながら御前崎市内や近隣の市町のラーメン店巡りをするのも楽しみのひとつです

加藤 クルマが好きで、この前の長期休暇中は、青森県までドライブしました。次の長期休暇には、反対方向の山口県まで行きたいと思っています。あとは自宅でPCを自作したりしています。

―加藤さんは、本当にものづくりが好きなんですね。森下さん、中西さんはいかがですか?

森下 私もドライブやツーリングが趣味です。

中西 休日は、旅行や雑貨店巡りなどを楽しんでいます。

求職希望者へのメッセージ

―最後に求職希望者の方に伝えたいメッセージを一言お願いします。

森下 得意なことに挑戦させてもらえる社風です。やりたいことが定まらなくても、この会社でやりたいことを一緒に見つけましょう。

加藤 ものづくりが好きになれる会社です。現場のトップである副社長に「これをやりたいです」とか「これってどうですか?」と気軽に提案できて、すぐゴーサインを出してくれるスピード感がすごいところ。

若杉 自分も今の職場でポジティブに仕事に励むことができています。オンとオフの区別もしっかりしているので、とても働きやすい職場だと思います。

中西 「ものづくり」の現場って、どうしても男性が多いので、一緒に趣味の話をできる女性の方が、仲間になってくれたらうれしいです。

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